派遣スタッフが社会保険に加入できる条件とは?

公開日:2022/07/15  

派遣スタッフ

派遣スタッフとして働く場合、社会保険の有無は気になるところです。また、あまり詳しく知らない人でも、求人情報に社会保険完備という表示などを見たことがある人は多いのではないでしょうか。この記事では、そもそも社会保険とは何かという基本的な項目からそれぞれの加入条件や注意点まで、分かりやすく説明します。

派遣スタッフでも社会保険に加入できるの?

結論からいうと、YESです。社会保険の種類によってそれぞれ条件はありますが、派遣だけでなくアルバイトやパートであっても、それぞれの加入条件を満たしていれば誰でも加入できます。

加入のメリットとデメリット

社会保険に加入するメリットはたくさんあり、どの保険であっても加入できるなら加入しておくほうがよいでしょう。それぞれどんな保障が受けられるかは少し下にまとめてあります。デメリットは自己負担の費用が発生することですが、多くの場合ではメリットのほうが大きくなるでしょう。

扶養内で働くという選択肢もある

もしあなたが配偶者の扶養に入っているという状況なら、やや注意が必要になります。収入や労働形態によって配偶者の扶養を外れた結果、社会保険に支払う自己負担の総額が増えて損をする可能性があるからです。これについては記事の後半で詳しく説明します。

そもそも社会保険とは

一般的に日本で社会保険完備といわれた場合、5種類の社会保障を意味しています。ここではそれぞれの特徴をざっくりと説明します。

労災保険

労働中または労働が原因のケガや病気、さらに万一の死亡時にも支えとなる保障制度です。保険料は雇用主の全額負担で、原則的に雇っているすべての労働者を加入させる義務があります。そのため、派遣スタッフであっても必ず適用され、唯一、自己負担の心配がない保険です。

雇用保険

いわゆる失業保険を含む、解雇、育児、介護の場合を保障する制度です。労災保険に次いで加入しやすい条件で、保険料の負担額も労働者側に有利に設定されています。

健康保険と介護保険

健康保険は医療費の負担を減らす、大半の人々にとってもっとも身近な保険です。40歳を超えると介護保険も加わりますが、加入条件等は似ているのでここでは一緒にまとめました。保険料は雇用主と折半、つまり労働者が50%を負担します。必ず加入しておきたい保険ですが、扶養家族として加入したほうが負担額の面で有利な場合もあるので注意が必要です。

厚生年金保険

いわゆる老後の年金を受け取るための保障制度です。加入条件は健康保険とほぼ同じで、負担割合も50%です。厚生年金は国民年金に上乗せされるので、加入しておくことで将来の備えを補強できます。

社会保険に加入できる条件

派遣やアルバイト、パートのお仕事形態でも、労働時間や賃金などの条件を満たしていれば、社会保険に加入できます。主な条件は以下のとおりです。

労働保険は比較的間口が広い

労災保険と雇用保険を合わせて労働保険と呼びますが、そのうち労災保険は雇用主の責任と負担で加入します。仕事を始めた時点で加入対象なので、通常の場合、加入条件などは気にする必要がありません。雇用保険も、契約で定めた労働時間が週20時間以上で、31日以上の雇用見込みがあれば加入できます。比較的間口の広い、入りやすい保険といえます。

健康保険などはそれなりの条件がある

勤務時間や日数が正社員の4分の3以上であるか、または週20時間勤務や給与(月88千円以上)契約年数1年以上といった5つほどの条件をすべて満たすか、どちらかに当てはまれば加入できるのです。上の労働保険に比べると厳しい条件です。

扶養内で働きたい場合は注意が必要

もし配偶者の扶養に入っているという状況なら、年間の給与額などに注意が必要になります。

扶養を外れてしまうと損なことも

扶養を外れてしまうことで、とくに健康保険などの負担額が増えてしまうことがあります。注意が必要なのは年収106万円~130万円のゾーンといわれていますが、今後変動する可能性があるのです。

担当者に伝えておこう

扶養を外れないような働き方をしたい場合は、派遣会社の担当者に伝えておくのが確実です。

派遣社員として働くときに確認すべきこと

派遣で働くときに気をつけたいことをまとめておきます。加入条件は難しくて大変という人は、以下のことだけ気を付けておきましょう。

派遣先ではなく派遣会社の福利厚生をチェック

派遣スタッフとしての仕事では、雇用主はあくまで派遣会社であり、派遣先、勤務先ではないことに注意しましょう。派遣会社の福利厚生の項目が、社会保険完備となっていれば安心です。この記事に書いた加入条件も適用事業所であることを前提にしています。

希望条件は先に担当者に伝えておく

扶養を外れたくない場合はもちろん、各種加入条件を満たして働きたい場合も、そうした希望を担当者に伝えておくのが一番賢い方法です。

必要な書類は自分で用意

社会保険加入の手続きは派遣会社がやってくれますが、必要な書類などは自分で揃えておく必要があります。確実な加入のために、担当者に確認したうえで必要書類は早めに揃えておきましょう。

 

派遣スタッフの社会保険関連について、できるだけ分かりやすくまとめました。ただし加入基準や扶養に関する基準は改訂されることもあり、すべてを把握しようと思うと大変です。記事を読んで社会保険の種類などは理解しておき、加入基準については派遣会社の担当者に尋ねるのが確実でしょう。そのためにも、サポート体制の整った派遣会社を選んでおくとこをおすすめします。

 

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